毎週水曜日になるとネットのゲーム系掲示板では金曜発売のはずの週刊ファミ通の情報が漏れ出てきて話題にのぼるのですが、今週はチュンソフトの新作サウンドノベルの記事が載っていた模様。それによると、
・タイトルは『428』(仮題) 機種はWii、販売はセガ
・映像は俳優を撮影した実写
・ストーリーの舞台となるのは渋谷
・複数の主人公が織りなすサスペンスドラマ
とのこと。
実写で渋谷で複数主人公、といえばチュンソフトのサウンドノベルのファンなら思い浮かぶ作品はひとつ、『街』しかありません。『街』はもともとセガサターン用ソフトとして発売され、後にプレイステーション、PSPにも移植されたソフトで(移植版には「運命の交差点」のサブタイトルが付く)、いずれも大きなヒットにはならなかったものの、今なお根強いファンの支持を受けています。
『街』はひと言で説明するならば、同じ時間軸、同じ渋谷という舞台のなかで、複数の主人公(最初は8人)の物語を渡り歩くことで、全員を“正しい”ストーリーに導いてゆくゲーム。選択肢等で展開が変わる以外は基本的にリニアに進行する通常のノベルゲームとは趣が異なります。ある主人公のなにげない行動が別の主人公のストーリーに影響を与え、脇役だったキャラクターが主役となるシナリオが後から現れる、など「全ての人に物語がありそれらが不思議な縁で結ばれている」というメッセージをそのまま体現しているゲームシステムになっているわけです。その上で紡がれる物語はコメディあり純文学調あり、かなり突拍子もない設定のものもあるのですが、ゲームを終える頃には同じ縁で結ばれたものとして全員が愛おしく感じられるようになります。
この枠組みだと窮極的には全ての人が主人公の可能性があることになるわけで、『街』のファンが最も望んだ続編の形は「第1作と同じ時間帯・同じ渋谷という舞台で、第1作の物語群と重層をなす形で別の主人公たちの物語が絡み合う」というものでしょう。しかし多大な制作費に見合うほどの売上が得られなかったようで、多くのファンに望まれながらも続編が作られることはありませんでした。その他にも、撮影が時間が経つにつれて渋谷の風景が変わってしまったこと、出演した俳優が亡くなったり有名になりすぎてギャラに見合わなくなったことが続編の制作を難しくしたようです。シナリオを担当した長坂秀佳がその後チュンソフトと袂を分かったことも(ケンカ別れしたらしい)、要因として大きかったのではと思います。
そういうわけで、もうまったく『街』の続編はあきらめていただけに今回の報せには驚きました。記事ではゲームシステムについてはまだ明らかにされて無く『街』との関連性についても触れられていないようですが、ここまでやっている以上『街』を思い浮かべるなという方が不自然で、「『街』の続編のようなもの」の可能性は高いと思われます。
ここのところ相変わらずゲームといえばほとんどWiiFitしかやっていなかったけど、久しぶりに続報が待ち遠しいゲームが出来ました。
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